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今さら聞けない「仮想通貨って何?」。リブラで考えるお金の価値。

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ビットコインやら何やらで数年前から話題になっている「仮想通貨」。「"通貨"でさえよく分からないのに、それに"仮想"なんかくっ付いたら意味不明!」っていう人も多いのではないでしょうか(笑)。しかし、仮想通貨の中身を知ると、これがなかなか面白い!リブラのことを知ると私たちが普段使っているけど、あまりよく分かっていない「お金の不思議」が分かります。この面白さを知らないのはもったいない!

そこで今回は

「仮想通貨」とは何か?

そもそも「通貨」とは何か?

ということについて、ざっくりと解説してみたいと思います。

これを読めば「そもそも通貨っていうのはだね・・・」と偉そうに“通ぶって”経済について語れること間違いなし! (多分ww) では早速行ってみましょう!

 

[目次]

 

2019年を騒がせたFacebookの仮想通貨リブラ

仮想通貨という名前が騒がれ出したのはもう2〜3年前だと思います。日本ではお笑い芸人の出川哲郎がCMに起用された「コインチェック」という仮想通貨が、一気に知名度を高めました。仮想通貨が出始めの頃は「新時代の通貨の形」みたいにもてはやされていましたが、2018年1月に600億円近くの通貨が流出した「コインチェック事件」のせいもあって、今ではほとんどの人から“何か危ないヤツでしょ”という印象がすっかり定着してしまっていると思います。

 

そんな“怪しい投機商品”である仮想通貨に風穴を空ける報道が今年流れました。

それがこの2019年6月にFacebookが発表した仮想通貨「リブラ」です。多分名前だけは聞いたことはあると思いますが、「名前は聞いたことあるけど、何か?って言われるとよくわからないな〜」という感じですよね。そもそも「通貨とか仮想通貨とか関係ないし〜」っていうのが感覚ではないでしょうか。

実際このリブラの発表以来、また日本でも仮想通貨に注目が集まり始めましたが、残念ながら日本のメディアを含めて中々的を得た解説がありません。そもそも「通貨」というものに対する誤解を持ったまま記事が書かれてるな〜というものがほとんどです。そこで「そもそも通貨って何なの?」という根本的な部分から、出来るだけわかりやすいように解説をしてみたいと思います。

 

リブラは仮想通貨ではない

まず多くの人が誤解しているのですが、リブラというのはいわゆる「仮想通貨」ではありません。

多分Facebookという巨大IT企業が主導しているので、いわゆる現金通貨とは違う「ネット上の通貨」というような意味で仮想通貨だと思っている人が多いと思います。

ですが、現金通貨と違ってネット上に存在するというだけであれば、昔から使われているクレジットカードでの支払いや、ポイントカードのポイントと同じです。っていうか、もっと昔からから使っている「銀行口座」も同じです。なんか銀行口座というとルパン三世の金庫みたいに、銀行の巨大金庫に大金が積まれているようなイメージがありますが、現実にはあんな大量の現金は銀行にはありません。ほとんどの銀行預金は銀行が管理するサーバー上に数字が記帳されているだけなのです。

つまり「デジタル上の通貨」という意味では、銀行預金がとっくに実現しています。「デジタル管理されている通貨=仮想通貨」という訳ではないのです。

 

通貨とは何か?

では、仮想通貨というのは何でしょうか?

その説明の前に私達が普段使っている「通貨」の説明が必要です。

まず、日本円やアメリカドルなど、ある国の中で使用されている通貨は、国家が国内での決済手段として認めています。これを「法定通貨」と言いますが、「法定」というと「法律で決まっているから価値がある」というように思われるかと思います。当たらずとも遠からずなのですが、現在もっとも理論的に通貨のシステムを説明している理論に「現代貨幣理論」というものがあります。

この理論によりますと、国家で流通している通貨が価値を持っているのは「国家が使用を許可しているから」・・・より正確に言うと、「納税する時にはこの通貨を使いなさい」と指定しているから通貨として流通しているのです。

 

もし、仮に納税が給料が日本円で支払われるのに、税金がアメリカドルで支払うことになっていたとしましょう。そうすると日本円の給料では税金の支払いができないため、税金を支払うたびに日本円をドルに交換しなくてはなりません。もしそんなことになったらどうしますか?

誰もが「給料もドルで払ってくれ!!」と言いたくなるでしょう。

そのように私達日本人は税金の支払いが日本円で行うことが義務付けられている。だからこそ日本円で全ての経済活動を行っているのです。考えてみれば当たり前ですが、「徴税能力を持つ国家が日本円での支払いを国民に義務付けている」からこそ、日本円は日本国内で流通する価値を持っているのです。

これが法定通貨の力の源泉であるし、通貨の存在意義でもあるのです。

 

では、現実の通貨が国家権力に裏付けられたものだとすると、一方の仮想通貨とは何なのか?

それは法定通貨のような国家権力のような現実的な裏付けがない、“仮想の裏付け”の下で運営されている通貨のことです。だからこその「仮想通貨」なわけです。では、その仮想の裏付けとは何か?

これが実は何もないのです。現実世界に価値を裏付けるものがないも無い。だからこその"仮想"通貨なのです。

 

仮想通貨はバーチャル世界の金脈採掘?

仮想通貨の代表といえば有名なビットコインです。誰でも一度は名前くらい聞いたことがありますよね。仮想通貨のシステムをこのビットコインを例にとって考えてみましょう。

ビットコインというのは、バーチャルな世界の中にビットコインが発掘できる金鉱脈のようなものが設定されています。もちろんバーチャル世界の鉱脈ですので、ブルドーザーとかツルハシで採掘できるわけではありません。ではどのようにして採掘するかというと、複雑な"数式"を解くことでビットコインを発掘できるようになっているのです。

 


そしてこのビットコインは発掘できる量が予め決まっています。その総量は2100万ビットコイン。2100万ビットコインが発掘されたら、それ以上は発掘できません。このような"数に限りがあるから"、つまりその希少性によってビットコインは価値があるとされているわけです。

要はバーチャル世界の限定品というわけです。あれですよ。スマホゲームで「期間限定でガチャを回せば、レアキャラが手に入る!」みたいなものです(笑)。そのような限定ものだから欲しがる人が群がって価値が出るというわけですね。


という訳ですので、ビットコインのような仮想通貨というのは別に通貨としての価値があるわけではありません。一応今のところはまだ多少人気があるので現実のお金と交換可能ですが、それも時間の問題でしょう。私達の普段の生活の売買がすべて仮想通貨で行われるのであれば話は違います。ですが、現実問題としてビットコインで税金が払えるわけでもありません。単に希少性があるから価値があるもの・・・いわば単なる趣味の世界、あるいはギャンブルの類いです。仮想通貨がアメリカドルや日本円のような「法定通貨」に取って代わるなどということは現実的あり得ません。

 

では、Facebookが発表した仮想通貨「リブラ」とは何なのでしょうか?

ちょっとこれはまた長くなるので、今回の解説した「通貨」「仮想通貨」の話を元にしながら次回の投稿で解説したいと思います。

 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆