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戦争不可避?米国とイランはなぜ仲が悪いのか分かりやすく解説

先週発生したホルムズ海峡での日本のタンカー攻撃事件。

「すわ戦争か!」と大騒ぎになりましたが、とりあえず近々のところではそのような事態は回避されたようです。日本のタンカーが直接攻撃されたのは初めてのことですので、やはりびっくりしますね。 これが中東という遠い国のことだから「びっくりしたけど日本のタンカーが無事だったんなら関係ないや」と思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。

 

実は、日本は原油の8割くらいを中東から輸入しています。そしてそのほとんどが今回の事件が起きたホルムズ海峡を通っています。イランは現在アメリカから経済制裁を受けていますが、その報復としてホルムズ海峡の閉鎖を示唆しています。一説によるとホルムズ海峡を日本のタンカーが通れなくなったら、日本の原油備蓄は一ヶ月で底をついてしまうとも言われています。もしここで軍事衝突が発生すれば、私達の生活にとてつもない影響が出ることは間違いありません。

 

 

昔はアメリカとイランは仲が良かった??

今50代未満の方はほとんどご存知ないと思いますが、実はアメリカとイランは昔は良好な関係を築いていました。

今のイランという国は1979年に起きた「イラン・イスラム革命」によって成立した国ですが、実はその前は「親米国家」でアメリカと非常に仲が良かったのです。その頃はパーレビー朝という王国でした。

 

アメリカと仲が良かったというと語弊があるかもしれません。

第二次世界大戦前から石油産油国として有力だったイランは、イギリスとかロシアなど色々な国から強い影響を受けていました。そこにアメリカが入り込んで石油利権を乗っ取るために、イランの国王と連携していたのです。

 

なぜアメリカとイランは仲が悪くなったのか?

恐らく当時のイラン国王はそれがイランの未来のためだと思って、アメリカ型の産業開発に取り組んでいたのだと思われますが、その“アメリカべったり”の姿勢に起こった国民がクーデターを起こし、今のイランという国になったのです。

その革命の際には、アメリカ大使館が襲われ50名以上の大使館員が1年以上も拘束されるという事件が起こりました。

 

アメリカは表と裏から交渉を行い、大使館員を解放させようとしましたがなかなか上手くいきませんでした。そこで当時の大統領のジミー・カーターが“国民に秘密で”大使館員奪取作戦を実行。しかし、これが大失敗しなんとアメリカ軍人8名が犠牲になってしまったのです。

カーター大統領はその後この事実を国民に公表し、「この任務を開始した責任は大統領としての私にある。この任務を中止した責任も、大統領としての私にある。」と述べ、カーター大統領とアメリカの面子は見事に潰されてしまったのです。

 

このイラン・イスラム革命とアメリカ大使館襲撃事件をきっかけに、アメリカとイランの関係は一気に対立関係へと発展していきます。

その後はイランの核開発疑惑などもあり、いつ戦争が起こってもおかしくないと言われるほど緊張が高まっていました。

 

一時期改善した両国の関係が冷え込んだ原因

ところで、皆さん「イラン核合意」という言葉を聞いたことがないですか?

これは2015年にアメリカを含めた6カ国とイランの間で結ばれた合意案で、イランが進めていた核開発(イラン側は平和利用のためであって核軍備が目的ではないとしていましたが)を制限する代わりに、アメリカなどから行われていた経済制裁を解除するというものです。

長年緊張状態が続いていたものが、ようやく「もしかして雪解け??」という方向に向かう兆しが見えてきたわけです。

 

ところが、これがまた急激に悪化。

そのキーワードとなるのが、

 

「トランプ大統領」

「イバンカ」(トランプ大統領の娘)

「ボルトン大統領補佐官」

「イスラエル」

 

です。

 

という訳で、次回はこの4つのキーワードを元に現在のアメリカとイランの関係について、考えてみたいと思います。

 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆