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就職氷河期世代を斬り捨てた者たちが政府に「世代支援要請」という茶番劇

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今日は本当は昨日の英語教育問題に関する投稿をしようと思っていたのですが、ちょっと頭にきたニュースを見つけましたので急遽予定を変更しますww 

私が頭に来たニュースというのはこれです。 

記事によりますと

 

政府は、人手不足が深刻化する中で日本の成長率を引き上げるため、人材の有効活用を図る必要があるとして、いわゆる「就職氷河期」の世代に焦点を当てて、就職につながる能力開発などの支援策を強化することになりました。

27日開かれた経済財政諮問会議で民間議員は、人手不足が深刻化する中、日本の成長率を引き上げていくためには、一人一人が充実した働き場所を得られるようにするための投資が重要になると指摘しました。

そのうえで、バブル崩壊後のいわゆる「就職氷河期」に思いどおりの就職ができず、低い所得水準にとどまっている人たちへの支援策を拡充するよう政府に求めました。

 とのことですが、就職氷河期世代を代表して(笑)言わせて頂きましょう・・・・

 

自分たちの都合で切り捨てたくせに、今さら何を都合が良いこと言ってんだ????(# ゚Д゚)

 

ですよ!

 

徹頭徹尾自分たちの都合しか考えない民間議員

就職氷河期世代への支援を政府に要請している経済財政諮問会議とやらの民間議員ですが、その1人であるのがあの有名な竹中平蔵氏。自分がオーナーを務める人材派遣会社に人材を呼び込むために、自分が政府にいたときに派遣社員の活用を進めた中心人物です。その竹中平蔵氏が率いると言っても過言ではない経済財政諮問会議が、今度は自分たちが斬り捨てた就職氷河期世代への自立支援を政府に要請しているという。

これはもちろん、私を含めたこの世代を救おうなどという高尚な理由がある訳ではありません。単純にその世代は食うに困っている不安定雇用の人間が多いので、彼らの就職支援とやらを強化して、自分たちが活用したいからでしょう。

 

一応、移民拡大政策は法案として通したものの世論の反発が思ったより大きいので、それより"安く"使いやすい就職氷河期世代に目をつけた、という訳です。徹頭徹尾自分たちの利益しか考えていない。

それが竹中平蔵ら民間議員が名を連ねる経済財政諮問会議です。

 

一番マズイことは何か

私はこの竹中平蔵という人間を心底軽蔑していますが、実はこの問題で一番マズイのはそこではありません。それはあくまで表面的な話であり、そういう意味では竹中平蔵はただの雑魚でしかないのです。

一番の問題は「企業利益の追求を容認する自由市場経済主義」と、国家を百年、いえそれ以上にわたって永続的に存続させるための「国家運営」の関係性が壊れてしまっており、それが問題の根幹にあるという意識が国民に共有されていないということです。

 

確かに民間企業はボランティアでやっている訳ではないのですから、利益を追求することは当たり前です。ただ、一方でその企業はどこかの国の土地で存在し、その国で生まれた人々の協力を得ることでその利益を稼ぎ出しています。さらに言えば、その国を現在の形にまで作り上げた過去の人々の叡智と努力の上に、その企業は成り立っているのです。

それはたとえバーチャルな世界だったり、俗に言うグローバル企業であったとしても同じです。そのバーチャルな世界を生み出すために必要なインフラ整備や、グローバルに活動できるための交通網や外交関係の整備は国家があるからこそ成立するのですから。

 

したがって、いくら企業の目的が利益を生み出すことだと言っても、その利益の下地を作り出している国家や社会に対する責任が必ず伴うものなのです。

そのような社会的責任を放棄するのであれば、その企業は遊ぶ金欲しさに強盗殺人を犯す人間とその本質において何ら変わりません。自分の利益のために今すぐ物理的に殺すか、10年後に社会的に抹殺する(下手すれば自殺に追い込む)だけの違いでしかありません。

 

利益優先から逃れられない企業の手綱を政府が握れ

ただ、企業という物はどうしても常に利益の向上を目指していかなければ成り立たない存在です。「ま、このままでいいや」という状態でストップすれば、遠からずその企業は運営に行き詰まるでしょう。それはもう仕方がありません。走り出して勢いのついた馬に「止まれ!」と言ったところで、そう簡単には止まれません。

だからこそ、国家がその企業の手綱をしっかり握ってコントロールしなければならないのです。時にはかなり強引な手段を用いてでも、正しい国家運営のために企業の行き過ぎた利益追求に「待った!」をかけなくてはなりません。

具体的には社会責任を放棄するような行動(例えば派遣切り)などを自粛させるための指導や法整備、時には国家自らが事業を計画し労働を生み出すこともその方策の一つでしょう。

 

しかし、今の日本政府・・・いえ、「就職氷河期世代」が社会に出始めたバブル崩壊以後の日本政府のあり方はどうだったでしょうか?

「自由競争」「規制緩和」という言葉の下、自分たちから手を差し伸べることなく「自由に競争して勝った者だけ残れば良い。負けた者は自己責任。」とばかりに、当面の利益確保のためのリストラを止めさせるどころか、「自由な労働形態」という美辞麗句を使って解雇が容易な派遣社員の規制をどんどん緩和していきました。

 

るろうに剣心の志々雄真が言う

 

「この世は所詮弱肉強食。強ければ生き、弱ければ死ぬ。」

 

を政府が主導して行ってきたのでした。

その最初の犠牲者であり、今まで「自己責任」で片付けられてきたのが就職氷河期の世代でした。「民間企業は大変で就活生なんかに構ってる暇はない。就職が決まらないのは、お前たちの努力と根性が足りないだけだ。」と世間から完全に無視を決め込まれた世代なのです。

そういう意味で"失われた"世代なのです。

 

市場経済を国家運営にビルトインしなければならない。

今は空前の人手不足のため、どこの業界も人材の取り合いになっています。

しかし、すでに色々なところで報道されているように世界経済は後退局面に入り、アメリカや中国だけでなく、ヨーロッパなどの国々も自国の経済を守ることに必死になっています。いつリーマンショック級の景気後退に陥ってもおかしくない状況です。

それが現実になった場合、日本経済も多大な打撃を受けることになるのは必死です。企業の業績悪化にもつながるでしょう。

その時企業はどうするか?

 

そう。以前の就職氷河期と同じようにまた新しい人を採用しなくなることは目に見えています。人手不足だけど人を雇うお金はない。結局デフレ圧力がさらに強まることは間違いありません。

そんな時に「就職支援を受けた氷河期世代」が大量にいたからといって、企業は積極的に採用してくれるでしょうか?

とてもそうは思えません。結局また"あぶれる”ことになるでしょう。

 

このように民間企業の利益追求を主軸とした市場経済型の社会制度は、非常にもろく、いろいろな政治経済状況の影響を受けやすいのです。そのような「民間企業」の代表者である経済財政諮問会議とやらの意見を聞いて、コロコロ政策を変えるような政府でははっきり言って国が・・・いえ、国民が保ちません。

 

本当に政府が、そして国会議員が日本国民のことを考えているのであれば、市場を主軸とした社会設計ではなく、市場を国家の中に置いて適正に管理する社会設計を見直さなければならないのではないでしょうか?

あ、ちなみに社会主義にしろとか、計画経済導入しろ、とかいう意味ではありませんよ。あくまで「行き過ぎた利益追求を規制しろ」「適正な規制は必要だ」という意味です。そして、そのような「適正」を見極められる能力こそが国会議員には必要なのです。

 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆