Dive Into The World

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「景気が良くなったら財政破綻する! 」。そんな理屈がまかり通る日本の国会。

1982年に「財政非常事態宣言」が出されて以来40年近くもの間、ほぼ毎月のように

 

「日本の借金◯◯兆円」「財政破綻まったなし!」

 

という報道が流れます。

しかし、残念ながらどれだけ声高に日本経済の危機を煽っても、日本の財政が破綻することはあり得ません。

それどころか実は日本の財政はここ数年でみるみる改善しています(安倍政権はそれを狙ってたわけじゃないのでしょうが、結果的にそうなった)。

なにせどこの報道機関も財務省が恐くて報道しませんが、この数年で日本の借金とやらは事実上半分にまで減ったですから。

 

それにも関わらず、本当に”雨後の竹の子”のように次々と財政破綻論者が表れて、日本の危機を煽ることに必死になります。それが何と日本の行く末を決める国会の公聴会において正式に答弁するのですから、本当に困ったものです。

その中には「景気が良くなったら日本が財政破綻する!」というような、とんでもない理屈で財政破綻危機を煽る輩までいる始末です。

今回はそのようなデタラメな日本経済破綻論を展開する国会答弁を取り上げて、日本が財政破綻することなどあり得ない理由の一端をご紹介したいと思います。

 

国会でデタラメな答弁を行う有識者

昨日の国会の公聴会にて経済学の”有識者”とやらが、日本経済についての意見を述べていましたが、まぁその的外れ具合というか”デタラメ具合”がひどすぎる。

二人の有識者が意見を述べていましたが、今日はこちらの日本総合研究所上席主任研究員の河村小百合氏の意見が、どれだけデタラメか説明してみたいと思います。

NHKニュースの記事によると河村氏は次のように述べたそうです。

 

「ことし10月の消費税率の引き上げに向けた景気対策について「真に必要な人のためだけの増税対策になっているのか。ポイント還元は青天井でお金がかかるのではないか、とも言われており一体何のための消費増税なのか」と指摘しました。

そのうえで「日本は毎年、自転車操業で国債を発行して財政を回しており、少しでも金利が動いて国債が売れなくなれば、財政がたちまち大変なことになる。財政再建に毎年度、きちんと取り組むことが必要だ」と述べました。」

 

この発言の要旨は2つです。

1) 消費増税をするのにポイント還元などとしてお金を国民に戻すのであれば、何のための増税か分からない。

 

2) 国債を買ってくる人がいなくなったら日本の財政は破綻する!

 

です。

 

増税してポイント還元とか意味不明

まず(1)については、半分正解、半分不正解です。

おっしゃる通り消費増税しておいてポイント還元をするというのは、増税したいのかしたくないのか良く分かりません。意味不明です。これが半分正解の部分。

まぁ、理由はポイント還元は「キャッシュレス決済の場合」というところで、ポイント還元という人参をぶら下げてキャッシュレス決済を導入させることで、国民の行動とお金の動きを監視したいからです。それ以外の理由はありません。

 

ただ、この河村氏が言っているのはそういう意味ではありません。

彼女は「折角消費増税するんだから、ポイント還元なんかしなくて良い。」と言っているのです。「純粋に増税しろ。」という主張。

これが半分不正解の部分です。

現在の日本と世界の経済状況で消費増税なんてしたら、日本の経済は恐らくもう二度と立ち上がれません。借金返済とやらも一生不可能でしょう。

まずはデフレ経済から脱却して、普通に経済成長の波に乗せる。それが第一であり、借金返済はその次で良いのです。

 

国債を買ってくれなくなるのは良い事である。

次に、この河村氏は「少しでも金利が動いて国債が売れなくなれば、財政がたちまち大変なことになる。」と発言していますが、これはもう本当に意味不明です。

わかりやすく説明しましょう。

 

まず「金利が少しでも動いて国債が売れなくなれば」というところ。

国債というのは日本政府の負債証書ですから、国債を持っている人は日本政府に利子を取ってお金を貸し付けることになる訳です。

当然利子は高い方が利益は大きくなりますから、お金を貸す方が利子が高い方が良いに決まっています。

 

ところが、今の日本は世界でも一番低いと言われる超低金利です。それでも日本政府がこの負債証書である国債を発行すれば、みんなが寄ってたかって買い漁るほど人気が高くなっています。

利子が低く過ぎて買ってもほとんど儲けがないのに、なぜそんなに人気が高いのか?

答えは簡単です。

それでも他に比べれば国債が儲かるからです。あるいは儲けは少ないけど”安定して”儲けられるからです。

日本の超低金利は、それほど投資する人は投資先がなくて困っているということの証明なのです。

 

では、河村氏が言うように「国債が買われなくなったら」というのは、どういう状況でしょうか?

ここまで書いた事がわかっていれば簡単ですね。

他に有力な投資先が見つかったからです。

わざわざ低金利の国債を買わなくても儲けられるようになったからですよ。これはつまり「不況を脱した」ということです。

 

言い換えれば「金利が上がって国債が売れなくなったら、日本経済は破綻する!」というのは、「日本はデフレのままで良い。不況のままで良い。国民は貧困化し続けても構わない。」と言っているのと同じことなのです。

ちなみに、バブル景気に浮かれていた日本では国債が7%という金利で売られていました。「金利が上がったら大変! 日本経済は破綻する!」っていうなら、バブルの時はどうしても誰も騒がなかったのでしょうね?

おかしいですね〜〜(笑)。

 

国債とは返済する必要がないもの

そして、さらにこの河村氏の発言が意味不明なのは「日本は毎年、自転車操業で国債を発行して財政を回している。(中略)財政再建に毎年度、きちんと取り組むことが必要だ」と言っている点です。

 

えーっと、「自転車操業」という抽象的な言葉でイメージ悪化を狙っていますが、日本政府と自転車屋さんを比べることが全く馬鹿げています。

なぜなら、日本政府は「通貨発行権」というお金を発行できる権限を持っているからです。街の自転車屋さんにはお金を発行する権限はありませんので、そりゃ売上が落ちれば火の車になりますよ。でも、日本政府は通貨を発行できる訳ですから、全然関係ないですよね。

 

そもそも、自転車操業云々の前に、いわゆる「日本の借金」と呼ばれる「日本政府の負債」ですが、これの半分以上は”日本政府の子会社である”日銀から借りています。

日銀は日本政府の子会社ですから、連結決算で借金は帳消しになります。

つまり500兆円は返済する必要がそもそもありません。これは歴然たる事実です。

また、この日銀が保有する500兆円の日本政府への貸付金ですが、これは以前はもっと少なかったのです。そもそもの発行額が少なかったというのもありますが、市中の銀行や金融機関が持っていた分を日銀が買い取ったので、ここまで日銀の保有額が増えたのです。これがいわゆる黒田氏が日銀総裁に就任してから行われた”異次元金融緩和”こと通称黒田バズーカです。

 

日銀の金融緩和によって日本の借金は500兆円も減った!

これが日銀がやったことなのです。

 

え? この河村氏は「日本総合研究所上席主任研究員」とか大層な肩書がついているのに、そんなことも知らないんですか??? 日銀の金融緩和が何のことか分かってないんじゃないですか? そのレベルで国会で答弁しているのですか???

 

もう正直情けないやら、恥ずかしいやら、あっけに取られるやら・・・。しかもこれをさも大事なことのように国営放送が全国ネットで堂々と流すのですから、もう

 

何なんでしょうねwwww

 

としか言いようがないっす。

 

ちなみに、これが出来るのは

 

・日本の国債が日本円で発行されていること

・日本政府は日本円の通貨発行権をもっていること

 

が前提になります。

 

ギリシャのように自国の通貨がなく、ユーロという他の国から融通してもらわなければならない国債を使っている場合は普通に破綻します。ですから、「ギリシャだって破綻したじゃないか」とか言うのは、日本には全く当てはまりませんのでその点はお気をつけください。

独自通貨を持っていて、独自通貨建ての国債を発行できる国の特権なのです。

そしてそのような特権を持てる地位に日本がついているというのは、本当にとんでもない幸運なのです。日本以外で国会でこんなデタラメな答弁をしたら許されませんよ。

 

というわけで、日本財政破綻論のデタラメさと、日本の借金があ〜、日本って恵まれた国ですね〜(・∀・)

 

 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆