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経済学の経済予測は宝クジより当たらない

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大学で経済学を専攻した私が言うのも変な話なんですが、私は割と本気で

 

経済学ほど無駄な学問はない

 

と思っています(笑)。

そもそも基本的に経済学というのは科学ではありません。複雑な計算式を多用するので「経済学的な理論」というのが科学的な理論かのように勘違いされますが、経済あるいはお金の動きというのは基本的に「人間の心の動き」に左右されますので、むしろ社会学的な要素の方が強いのです。

つまり、その時々の人の気持ちによっていかようにも変化するので、一般的な法則を見出したり、ましてや「経済の先行きを予測する」などということは基本的には不可能なのです。

そういう意味では経済学というのは「占い」に近いと言っても過言ではありません。

 

さて、そんな私にとってちょっと笑える記事がロイターに載っていました。 

 

経済予測なんてまず当たったことがないという事実

ちょっと面倒な説明が並んでいますので、私がギュッと要約しますと・・・

 

「年明けから為替市場や株式市場で不穏な動きが続いたので、また世界不況に陥るか?という雰囲気が流れたが、経済学者や金融市場関係者の間では「当面そのような状況に陥ることはないだろう」とみんな思っているんだとか。

だが、待って欲しい。

今まで経済学や金融市場が景気後退を予測できたことがあったか?

いや、ない! 一度もないのだ!

むしろ、今までの歴史を振り返れば景気が良いと思ってる時ほど、その直後に景気後退が起こってきたのだ。そう、あのリーマンショックのように。

あの時も経済学者や金融市場関係者は"景気後退なんて当分ないよね"ってみんなで合意していたのだ。

だからみんな気をつけろ!!」

 

だそうです。

これ本当に記事の中に書いてあるのですが

 

記録が残る50年前からずっと専門家は米国の全てのリセッションの的確な予想ができなかった。

 

残念ながらこれが事実なのです。

 

エリザベス女王が経済学の権威に言い放った言葉

また、さらにもう一つ面白い話としてご紹介したいのが、あのリーマンショック直後の2008年11月に、イギリスのエリザベス女王が経済学の世界的権威たちに「なぜだれも危機が来ることをわからなかったのでしょうか」と尋ねられたそうなのですが、並み居る経済学的権威たちは絶句して誰も答えることができなかったそうです。

 

なぜ彼らがエリザベス女王が指摘するように経済学者たちは金融危機を予測できなかったのか?

その答えは非常にシンプルです。

なぜなら"主流派"と呼ばれる経済学においては、貨幣つまりお金というものが存在しないことになっているからです。意味が分からないかもしれませんが、本当にそうなのです。

 

主流派経済学にとってお金は存在しては困る

ちょっとややこしい話なのですが、敢えてすごく簡略化して説明します。

 

お金というのは「将来いつか、モノやサービスと交換できる」という意味で時間を超えて富を保存するための手段です。なぜなら、将来のことを考えなくて良いのであれば、お金をもらう必要はなく、給料もお米とかの食料で良いわけです。

でも、現実には人間は将来に向かって生きていきます。そうなるとどうしても「将来のいつか」の時点で、その時に自分が必要なモノやサービスと交換できる"何か"が必要になります。それがお金なのです。

言い換えれば、今ある富を将来に持ち越すことができる、それがお金の力です。

 

ただ、そうなると「いつ、誰が、どのような形で」お金を使うか分からなくなりますよね。予測不可能です。不確実極まりない。

そうなんですよ。

すると経済学という「学問」としては困る訳です。将来を予測できない、法則も見いだせない、そんな学問に学問の価値はないからです。

 

ですから、主流派経済学ではお金の存在を無視します。

"お金なんて存在しない”という前提立てば、「n個の財を供給する人」「n個の財が欲しい人」が一同に集まって交換する「n個」の市場が成立します。そうすればn個の財がどうすれば効率的に配分されるのかを複雑な計算式を用いて計算することができるようになります。

 

計算できるということは、結論が予測できるということです。

そう。

その時に初めて経済学は世間の役に立つ学問として成立できることになります。

だからこそ、経済学にとってお金は存在しては困るという逆説が成り立つのです。

 

 

 

ちょっと報道番組を観ていれば、数多くの経済学者が出てきて「経済学的」なコメントを述べます。また、新聞や雑誌でもよくエコノミストが「経済学的」なコメントを述べます。

でも、ちょっと待ってください。

彼らが言っていることは本当なのでしょうか?

もちろん、彼らが言っていること全てが間違っている訳ではありません。ですが、100%正しいなどということもあり得ないのです。

 

そのことを頭の片隅に置いておいて頂ければ、これから経済ニュースを見る時に今までとはちょっと変わった視点で観ることができるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆