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厚切りジェイソンの「移民受入批判」が全く的外れな理由

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以前から不思議に思っているのですが、日本で「日本的だよね」という時って大体悪い意味で使いますよね。あれって何なんでしょうか(笑)。

これってある意味”日本的な”(笑)考え方で、他の国では絶対ないと思います。アメリカ人が「アメリカ的だ」とか、イギリス人が「イギリス的だ」とか言う時はまず間違いなく自分たちの文化を誇る文脈で使います。

他の国でももちろん自己批判をすることはありますが、日本ほど「日本的である」ということをディスる意味で使う国は他にありません。

 

そんな日本ですから、なぜか「日本を悪く言う記事や言説」が良い意味で(いや、本当は悪い意味なんですけどね)、取り上げられることが多いです。

たとえば、この東洋経済オンラインに掲載されていた、お笑い芸人厚切りジェイソン氏の日本人批判です。この記事を読んで感じたことを今日は投稿してみたいと思います。

 

 

1) 外国人に「日本人批判」をさせて喜ぶ心情が理解できない。

私の個人的印象ですが、この厚切りジェイソン氏は、テレビで観ている限りはお笑い芸人とは言え”インテリ”の部類の方だと思います。ですので、ここに掲載されている日本人批判は必ずしも彼が「日本人が嫌いで貶めてやろう」というつもりで言ったかどうかは怪しいと思っています。

 

正直本人の意図はどうでも良いです。

それよりも、このような事を外国人に言わせて「ほらほら、外国人様から見ると日本はこんなにおかしな国なんだぞ」と書いている記者の感覚に私は違和感を感じます。

 

この記事の中では、外国人から観た「ここが変だよ日本人」的な具体例がいくつも書いてあります。それらは実際にあったことでしょうが、正直「それは単なる価値観の違いでしょう。アメリカ人的価値観が全て正しいという前提で話すのがそもそもおかしいのでは?」という話ばかりですので、いちいち全部反論するつもりはありませんが、敢えて一つだけ取り上げますと、例えば

マンションを購入しようとした際、大きなショックを受けた。ある金融機関に住宅ローンを申し込んだら「ガイジンには金を貸さない方針だ」と返答された。外資系金融機関で住宅ローンは組めたが、「ガイジンお断り」なんて米国で同じことが起きたら違法性が問われる。

という部分があります。

 

まず「ある金融機関に住宅ローンを申し込んだら」とのことですが、実は日本の”ほとんどの金融機関”において、”永住権を持たない”外国人は住宅ローンを組むことができません。 

なぜなら、住宅ローンというものはほとんど場合、何千万円という非常に大きな金額のローンである上に、30年とか35年といった長期にわたって貸し出す商品だからです。永住権を持っていない外国人の場合、今は日本で暮らしていても、数年後には帰国してしまう可能性があります。そうなると住宅ローンの返済が滞るどころか、下手したら”海外逃亡”される可能性が高くなります。それはお金を貸す側の金融機関にとってはメチャクチャ大きなリスクです。

「永住権を持たない外国人には長期、巨額の金融商品を販売できない」という意味では、金融機関にとっては十分に根拠のあるリスク回避なのです。

 

ちなみに、厚切りジェイソン氏はアメリカでは十分に立派な大学院を卒業しているインテリだと思いますが、残念ながら日本では”一お笑い芸人”でしかありません。ちょっと誰だったか思い出せないのですが、浮き沈み激しい芸能界では毎週”ひな壇クラス”でテレビに出るくらい有名にならないとローンは組めないそうです。日本人でも。

申し訳ないですが、厚切りジェイソン氏が仮に日本人であったとしても住宅ローンが組めたかどうかは甚だ疑問であると言わざるを得ません。

 

このように外国人からしたら理不尽と思うことであったとしても、そのような制度が保たれている理由は何かしらある訳です。そして、そもそも制度とはその土地や国に住む人達の生活や安全を守るために作られてきたのですから、そこに別の国から来た人が理不尽さを感じても、それは「そういう物だから仕方ない」のです。

それを「外国人様が言うことは全て正しい。日本的な物は間違っているのだ。」という話で記事にする感覚の方が問題なのではないでしょうか。

 

2) 日本政府が呼びたい外国人は厚切りジェイソンのような人間ではない。

この記事の中では、「お前達日本人は閉鎖的で外国人を受け入れられるような国じゃないんだよ!」的な日本人を蔑んだ事象が書かれた上で

 

だから高度人材と呼ばれる外国人にとっても日本の代表的な大手企業で働くことはそれほど魅力的には映っていない。(中略)

現在日本で働いている高度人材の人たちは、本当は米国で働きたかったけれどかなわなかったから日本に来たという人が多いように見受けられる。

 

と言い、「外国人様に来て欲しいなら、もっとグローバルで開放的な民族にならなきゃ駄目だ」というような主張が書かれています(これ、多分記者が厚切りジェイソンにそういう風に喋らせてるんだと思うんですけどね・・・)。

 

半分仰る通りなんですが、半分見当はずれ、という感じです。

厚切りジェイソン氏は「日本が呼び込もうとしている高度な外国人材は、日本になんか来ないよ!」と言っているのですが、それはその通りです。実際、IMD World Talent Ranking 2017によると、スキルの高い外国人材が働き先として魅力を感じる国の順位で日本は63カ国中、51位だったそうです。アジアでも最下位だったのです! ガーン(笑)。

その意味では確かに彼の言っていることは「仰る通り」です。

 

しかしながら、厚切りジェイソン氏が言っていることが「見当はずれ」なのは、

 

日本政府が呼びたいのは安い賃金でこき使える労働者であって、高度な人材なんかそもそも呼んでないから

 

です。

「高度な外国人材を呼び寄せる」なんて、法案を通すための方便に決まってるじゃないですかwww

 

人手不足に困って、しかも資本主義では当たり前の生産性向上のための投資をしない”怠け者経営者”にとっては、いかに安く労働力を買い叩けるかしか考えていません。

そしてそのように安い賃金で働く外国人労働者を雇い入れることで、同時に日本人労働者の賃金も下げ、そのコストカットによって浮いた利益を株主への配当金として割り当てるというのがそもそもの目的なのです。

また、日本の政治家もそれと同じレベルでしか考えられないので、「安い賃金で雇える外国人労働者」を日本に招き入れることしか対策を検討することができません。残念ながら日本の政治家というのは、ほとんどがその程度のレベルなのです。

 

ごめんね。厚切りジェイソン。日本の政治家っていうのはあなたが思ってるよりもずっとアホなんですよ。だからこそ、あなたの意見は残念ながら的外れなのです。

頼むからあんたのギャグで日本の政治家たちにこう言ってくれよ!!

 

Why? Japanese Politicians!!?

※日本の政治家たちよ、なぜなんだ???

 

と。

 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆