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「USB知らない」大臣と「パソコン使わない」トランプ大統領の違い

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オリンピック担当大臣でありながら、それを遥かに上回るインパクトを世間に残してしまった、”USB大臣”こと桜田五輪担当相。

USBを知らないことに加えてパソコンを自分で扱わないということで、世界的にも(?)有名になってしまったようです。イギリスのガーディアン紙と言えば、世界でも有名な大手新聞社ですが、そこで「ハッカーもパソコンをやらない桜田氏からは何も盗めない」と皮肉られる始末(笑)。

 

この方はオリンピック担当でありながら五輪大会の予算を間違えたり、野党の質問にしどろもどろになって官僚に助けられたりとか、正直かばう気もさらさらありませんが、それでも敢えて言わせて頂きましょう。

 

USBを知らない。パソコンを扱わないことがそんなに問題でしょうか?

 

ニューヨーク大学タンドン工科大学院のガバナンス研究所所長であり、オバマ前政権で副最高技術責任者を務めた、ベス・シモーネ・ノベック氏がウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューに応えた記事の中で次のような発言があります。

(※Facebook個人情報流出問題から何が学べるか?という質問に答えて)

政界には、こうしたテクノロジーを理解している人材、もしくはテクノロジーを分かっている人たちと関わるプロセスを作り出せる人材が必要だ。1人の政治家が全ての問題について何から何まで理解するのは無理だ。テクノロジーだけでなく、農業や宇宙、医療の知識も必要だ。われわれは政治家が何でもやってくれることを期待するが、実際には彼らが何かの専門家ではないことは知っているはずだ。

 

今回はUSBというパソコンを普段使う機会がある人であれば誰でも知っているような非常に簡単な用語だったので、「大臣の無知さ」が際立ちました。しかし、サイバーセキュリティの対象となるような不正アクセスのプロフェッショナルからすれば、USBを知ってるかどうかどうかで区別できる違いなど何の意味もありません。

まさにどんぐりの背比べ。

 

例えばCAD、CAE、CMS、Daas、DHCPGUIMySQL・・・などなど、IT用語にはものすごい数の種類がありますが、果たしてそのようなIT用語を全て理解している人がどれだけいるのでしょうか。ちなみに、私は知らないことばっかりです(笑)。恐らく20年後、30年後になったら、この大臣と同レベルの「何にも知らない爺さん」になってしまうでしょう。

IT関連の技術進歩というのは本当に半端ではありません。その業界に身を置いている人でさえも30代を超えたら最前線でやっていくのは不可能なのです。ましてや一般人であれば”何をか言わんや”です。

 

また、その一方アメリカのトランプ大統領も「パソコンを使わない」ということで有名な様子(Twitterはやっているのでスマホはやっているようですが)。

 

その意味では桜田五輪担当相とトランプ大統領は同じレベルです。

 

ですが、決定的に違うことがあります。

それは桜田五輪担当相が国会でUSBのことやらパソコンのことで突っ込まれた時に、汗だくになりながらしどろもどろで答弁していたのに対し、トランプ大統領は「国家への脅威の現場はサイバー空間にある」という認識を示した上で

 

「安全なパソコンなどない」

 

と言い切っていることです。

 

子どもの頃や学生時代からパソコンに親しんでいる世代ならまだしも、この世代であればパソコンを使わずに仕事を充分こなせてきたはずです。ある程度の歳になってからパソコンを学ぶのはそりゃ大変でしょう。ですが、パソコンを人並みに使えるというのは誰でも出来るスキルであり、国の中枢にいる人間が学ばなければならないものではありません。

 

重要なのは、そのようなスキルそのものを持っているかどうかではなく、上記のウォール・ストリート・ジャーナルの記事でノベック氏が語っているように

 

テクノロジーを分かっている人たちと関わるプロセスを作り出せる人材が必要

「国家への脅威の現場は今やサイバー空間にある」
「国家への脅威の現場は今やサイバー空間にある」

 

なのではないでしょうか。

トランプ大統領はそのポイントをちゃんと理解した上で、自分自身には必要ないと考えている。一方、桜田大臣はそのポイントが全く理解できていない。そこが大きな違いであり、それを理解していないという意味で桜田大臣はサイバーセキュリティ担当大臣というより、そもそも政治家としての資質が全くない上、変な話ですが土壇場で知らないことを知らなくて何が悪いと言い切るような度胸すらない(あ、ちなみに昨日の国会で自分は判断力があると言ってましたが、もう今更遅すぎますね。どうせ誰かの入れ知恵でしょう。)


USBを知らないことなんてどうでも良い。

そんな事よりも、「資質」と「度胸」がないというポイントにおいて、この人は政治家として0点なのです。

 

そして、さらに言えば、そんなしょうもないことを国会で答弁させて、鬼の首を取ったような態度でいる野党もレベルが低すぎるし、「USBを知らない!」「パソコンも使わない!」などと、分かりやすいが本質からはかけ離れているポイントで政府要人を責め立てて溜飲を下げている日本のメディアもレベルが低すぎるのです。

 

この前とあるテレビ番組で、最近話題の日本史の研究者 磯田道史が司会の方に「こんなに自分や日本史が注目を浴びるようになったことについてどう思うか?」みたいなことを聞かれた時に、このように仰っていました。

 

「今は千年に一度くらいの大転換の時期。こんな時に日本史の研究なんかしていて良いのかと思う。」

 

と。

 

全くその通りで、国際政治にしろ、AIのような科学技術にしろ、世界的にいろんな面で大転換が起ころうとしている時代です。

こんなUSBを知っているかどうかとか、そんなしょーもないことで鬼の首を取ったように鼻息を荒くしている暇があったら、移民受け入れ拡大政策を食い止める努力でもしてろ!!(# ゚Д゚)

 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆

桜田義孝五輪担当相
桜田義孝五輪担当相
桜田義孝五輪担当相
桜田義孝五輪担当相
桜田義孝五輪担当相
桜田義孝五輪担当相
桜田義孝五輪担当相
桜田義孝五輪担当相